朝 谷川俊太郎 また朝が来てぼくは生きていた 夜の間の夢をすっかり忘れてぼくは見た 柿の木の裸の枝が風にゆれ 首輪のない犬が日だまりに寝そべっているのを 百年前ぼくはここにいなかった 百年後ぼくはここにいないだろう あたり前なところのようでいて 地上はきっと

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